未来23-006

COVID-19は全世界で猛威を振るい、いまだに終息していない。COVID-19パンデミックにより全世界の人々に与えた影響は計り知れない。日本においては、緊急事態宣言の発動により、社会全体へ多大な影響を与えた。その2次的ともいえる、国家の感染対策による影響をもっとも受けたのはこどもたちではないかと考える。

COVID-19感染者は、小児では多くはなかった。しかし、社会全体における感染状況に応じて、面会制限を講じる必要があった。仕方がないことではあったが、入院中のこどもたちは、家族との面会が絶たれてしまった。もちろんCOVID-19に感染していなくても例外ではなかった。NICUでの面会制限は、治療上母乳を必要とするこどもにとっては命に関わる問題である。幼児にとっては、家族の面会が治療をしていくうえで不可欠な要素であり、家族と会えないことに辛い思いをするこどもが多かった。病院のこどもたちだけではなく、学校生活を送るこどもたちは、学校行事の多くが中止となり、学生生活の思い出が少なくなってしまった。

治療をするこどもたちにとっては家族との時間、家族の絆は治療上不可欠な要素である。感染対策を考えていくうえで、こどもたちへの被害が最小限で済むようにしていくことが今後は必要と感じる。

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