日本感染看護学会について

 日本感染看護学会は平成12年7月に、感染看護実践の学的基盤を確立するとともに感染看護実践活動の質の向上に寄与することを目的として設立されました。

 毎年開催している学術集会では、感染症患者の看護、易感染患者の看護、感染看護の技術、看護者の感染予防行動など、感染看護に関する演題を募集してきました。また、学会誌を発行しております。

<日本感染看護学会設立の趣意>

 近年、わが国でも院内感染予防の問題が重視されるようになり、多くの学会においてこのことへの取り組みが発表され討議されるようになってきた。さらにその予防活動において看護職者の果たす役割が大きく期待されるようになってきている。しかし、看護職者が微生物学、免疫学、臨床医学、疫学に関する知識、技術を学び、それらを実践の場で適用するという考え方のみでは感染防止に十分な効果を上げうるとは言い難い。しかも、患者・家族の抱えている問題を解決し、あるいはニーズに応えることは困難であると考えられる。

 感染防止の効果を上げ、ケアの質を高めるためには、看護学の視点から、看護が独自に取り組むべき課題を見いだす必要がある。本学会はこのような観点から設立されたものである。

(第1回日本感染看護学会学術集会シンポジュウム「感染看護学の研究課題」より、2001年3月)